世界を舞台に環境コンサルタントとして活躍する石黒さんにオンラインで講演を行っていただきました。
初めに、環境コンサルタントとはどのような仕事なのか、話をしていただきました。そして、これまで取り組んだ仕事を具体的に話していただきました。例えば、沖縄の海辺のゴミ問題に対して、ゴミの削減方法や処分方法を考えて、実行するというプロジェクトに取り組んだこと。さらにその成功体験を活かして、同じように海のリゾートがあるインドネシアのバリ島でもゴミ問題に取り組んだこと。またミャンマーの農業支援、具体的には胡麻づくりの技術支援を行いながら貧困農家の救済にも取り組んだこと。しかし、政変が起こって事業の継続ができなくなったことなど、一つ一つの仕事の内容から、日本とは事情が異なる海外での仕事の厳しさ、難しさについても話をしていただきました。
石黒さんの話は、ここは現代社会の知識です。ここは科学の分野ですね。これは物理の話ですが・・・と生徒が普段学んでいる科目とひもづけて話をしていただきました。そのおかげで、科目の学びの向こう側には、大人 が仕事をする世界が広がっていることが想像できたのではないでしょうか。
さらに、生徒の事前質問にもたくさん答えていただきました。この仕事に携わったきっかけや仕事のやりがい、大変だった仕事、普段大切にしていることから趣味の話まで、その答えから1人の社会人の先輩が働く姿や生きる姿をリアルに感じられたのではないでしょうか。
高校時代にやっておくべきことは?の答えとして「旅をすること」という答えをしてくれました。世界を舞台に活躍する中で、たくさんの素晴らしい光景を見てきた石黒さんならでは・・・と思いきや、旅は決してどこかに観光に出かけることだけを指すのではなく、「新しいこと、知らないことに出会うこと」だと石黒さんはいいます。それなら、自分の気持ち次第でいつでもできそうです。
最後は論語の一節からメッセージをいただきました。
子曰、「学而不思則罔。思而不学則殆。」
知識を学ぶことだけでは役に立たない。そこに思いや自分で考えることがなければ、身にならない。ただ、思いだけで知識がなければ考えが偏ってしまって危うい。社会人の先輩からいただいたメッセージ、大切にしたいと思います。
石黒さん、たくさんの刺激をいただき、ありがとうございました。
オンライン講演の様子
WEB上で感想を打ち込む生徒たち